Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

激変の前#8

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 それでは、今回も引き続き、JR西日本金沢総合車両所松任本所からお届けします。

 写真は、除雪気動車キヤ143の台車、WDT68です(写真)。外側に排障器では無くスノープラウを装備します。軸箱支持は、国鉄以来伝統のウイングバネペデスタル式です。

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 反対側の台車(写真)。向きは逆ですが、構造は同じです。
 JR西日本でも多くの除雪機関車を使用してきましたが、今後は気動車の免許で運転出来るキヤ143で、ロータリーが必要でもモーターカーで、ということでしょう。

 しかし、北陸新幹線が全通したら、松任の扱いはどうなるのでしょうか。

 それでは、次回をお楽しみに。

激変の前#7

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 それでは、今回も引き続き、JR西日本金沢総合車両所松任本所のイベントからお届けします。

 写真は、DT141(写真)。DE10系列の2軸側の台車、これは普通にB、AAではありません。これも、横に展示されるDE15のものとの解説がありました。

 DE50の足回りとDD51のエンジンが結合して出来た、DE10。車輪が増えて軸重軽減、ブレーキ力増と良いことが多かったですが、保守は煩雑なようです。今後、HD300やDD200が増えると、そのまま引退なのか。旅客会社では代替は製造されておらず、今後に注目が集まっています。

 それでは、次回をお楽しみに。

激変の前#6

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 それでは、今回も引き続き、JR西日本金沢総合車両所松任本所からお届けします。

 写真は、3軸台車、DT142です(写真)。DE10、DE11も同じですが、横に展示されているDE15のものです。3軸台車ですが、Cではなく、それぞれが可動式らしく、AAAと表記、よって動軸5でDEです。

 DD13以降入換や小運転に各種のディーゼル機関車が試作されましたが、結局動軸5で、力行も、ブレーキにも十分な力があるとのことでDE10系列が増え、臨海鉄道や貨物鉄道で多用されるようになりましたが、最近は3軸台車の保守が問題となり、検車の工場を探すほどとのこと。落成当時には考えられなかったことです。

 それでは、次回をお楽しみに。

激変の前#5

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 それでは、今回も引き続き、JR西日本金沢総合車両所松任本所のイベントからお届けします。

 写真は、除雪気動車キヤ143の、動軸の輪軸(写真)。車輪の間にギヤボックスがあります。

 どうも新品のようで、塗装も金属面も美しく、車軸を固定する部分には段ボールが被り、埃の侵入を防ぐ努力が行われています。先回の国鉄形キハ40系のものと比べても、かなりの軽量化が図られています。技術の進歩なのでしょうか。

 それでは、次回をお楽しみに。

激変の前#4

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 それでは、今回も引き続きJR西日本金沢総合車両所松任本所のイベントからです。

 写真は、キハ40系の、動台車の輪軸(写真)。ギヤボックスが装備され、ここにプロペラシャフトが繋がるようです。

 大型車体で車重が重く、しかしそれほど機関出力も上がっていないキハ40系は、燃費が嵩みなかなか悩ましい存在だったようです。そのため、JRになってからは機関の直噴化改造や、機関換装なども行われましたが、現在置き換えの時期を迎え、海外に輸出された車両もあります。全国配備された気動車としては最後の国鉄形でもあり、いよいよ国鉄は昔のこととなりつつあります。

 それでは、次回をお楽しみに。

激変の前#3

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 それでは、今回も引き続きJR西日本金沢総合車両所松任本所のイベントからです。

 写真は、521系用のM車の輪軸、則ちクモハ521用の輪軸です(写真)。モーターと噛み合わせるギヤボックスが装備されます。残りのスペースにはモーターが装架されるので、ディスクブレーキのブレーキディスクは無く、これだけです。実際には、踏面ブレーキと回生ブレーキで、必要なブレーキ力は得られるようです。

 簡単な構造に見えますが、モーターの微妙な性能差を調整する撓み軸継手が入り、それで円滑な加速が得られています。

 それでは、次回をお楽しみに。

激変の前#2

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 それでは、今回も引き続き、JR西日本金沢総合車両所松任本所からお届けします。

 写真は、輪軸、521系用のT車の輪軸、則ちクハ520の輪軸です(写真)。撓み軸継手ではなく2枚のブレーキディスクで、T車遅れ込めはあるでしょうが、ブレーキ力が増しています。流石に新幹線のような渦電流ブレーキは無いでしょうが。

 ブレーキは多分踏面+2ディスクで、M車の回生ブレーキと同程度のブレーキ力になるのでしょう。T車遅れ込めは、回生ブレーキの負担増による発電量の増と、T車の制輪子の磨耗低減の2つの効果を生み出します。

 それでは、次回をお楽しみに。

激変の前#1

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 それでは、今回は、JR西日本金沢総合車両所松任本所(旧称「国鉄松任工場」)のイベントからお届けします。

 写真は、松任で保存されるSL、2272です(写真)。確か、明治期のノースブリティッシュ製のタンク式SLです。

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 通常国産SLでは機関士は左ですが、輸入機の多くは機関士が右です。助士席側からの眺め(写真)。加速時は石炭くべ、減速時はハンドブレーキが仕事のようです。機関士のエアブレーキは2つあり、編成ブレーキと単弁の2つと思われます。

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 機関士側からの眺め(写真)。加減弁(アクセルに相当)は左手で、ブレーキは右手で操作のようです。

 北の方では小型SLは、ジョルダン除雪車に改造される例も多く、ジョルダン車はイタ車並みに個体差がありますが、それは種車がバラバラだからで、一歩間違えばこれもそうなっていたのかもしれません。運良く免れたと言うべきか。

 それでは、次回をお楽しみに。

その名は東京#18(延長戦)

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 それでは、先回で終わりの筈であったJR東日本東京総合車輌センターイベント、延長の追編です。

 写真は、JR東日本が自身で設計した最初の通勤電車、209系の試作車である901系クハ901-1、後のクハ209-901です(写真)。耐用年数13年を経過したことから廃車となり、同車が大宮の鉄道博物館に召し上げられたクモハ100-901の後釜となり、鎮座します。

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 その、運転台側の台車(写真)。TR246とされ、ダイレクトボディーマウント式のボルスタレス台車ヨーダンパも装備されない、本当に軽量の台車です。軸箱支持も軸はり式で、軽量で簡易な構造です。

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 後側の台車(写真)。こちらの方が分かりやすいですが、本当にこれだけ、輪軸を固定しているだけです。

 「コスト半分、寿命半分」と言われた209系でしたが、法律上の耐用年数13年を経過して、短編成化、改造で房総地区に一族移動、元は910両あった同形式ですから、113系等の国鉄形を一掃、一般運用のほとんどをこなします。運転管理もICカードで厳しく、正にATSの奴隷です。皆さんは、どう思われるでしょうか。

 それでは、次回をお楽しみに。

その名は東京#17

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 それでは、今回はJR東日本東京総合車輌センター最終回です。

 写真は、パンタグラフ、PS33Dです(写真)。E233系に使用されるシングルアームパンタグラフです。PS33Bからマイナーチェンジされ、この記号番号になっています。

 昔の菱形のパンタグラフに比べ部材は半分以下、軽量化が進んでいます。折り畳み高さが低くても使用可能、低屋根車800番代の割り当ても過去のものとなりました。その意味においても、現在の究極のパンタグラフでもあるのでしょう。

 それでは、次回をお楽しみに。