Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

四国のような#12

 それでは、今回も引き続き、関東鉄道常総線水海道車両基地イベントからお届けします。

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 写真は、キハ2302の、燃料タンク(写真)。ディーゼル燃料の軽油用で、530リットル入ります。

 燃費はリッター1.6キロとのことで、見た目車より悪そうですが、大排気量、低回転で出力を得る必要がある鉄道用機関、乗せる乗客の数も考えれば、自家用車よりはエコというべきでしょう。後は、乗ることか。

 それでは、次回をお楽しみに。

四国のような#11

 それでは、今回も引き続き、関東鉄道常総線水海道車両基地イベントからお届けします。

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 写真は、2302の、ブレーキ制御装置です(写真)。MBS-70Bという番号のある、三菱電機製の機器です。応荷重弁を装備しており、ブレーキ開度、荷重(車重+乗客)、等に応じ適切な量の圧縮空気を供給し、車両のブレーキを掛ける装置です。配管が少ないことから、やはり電気指令式、空気指令式より応答が早く、すぐにブレーキが効きます。

 日本では長年の研究でかなり高度な装備も開発しており、やはり日本の鉄道技術は屈指というべきでしょう。一つ一つの機器が相乗効果をもたらし、一つのシステムとなっています。

 それでは、次回をお楽しみに。

四国のような#10

 それでは、今回も引き続き、関東鉄道常総線水海道車両基地イベントからお届けします。

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 写真は、冷房用コンプレッサー(写真)。キハ2302は、冷房で気化した冷媒を、床下のコンプレッサーで圧縮し液化しているようです。

 通常、クーラーは放熱の関係で屋根上が多く、電車は大半がそうです。しかし気動車は、冷房用CPが機関直結である場合は床下しか選択肢が無く、それが多いです。しかし、位置的に機関直結とも思われず、電動式のように見えますが、屋根上は放熱ユニットのみなのか。謎が深まります。

 それでは、次回をお楽しみに。

四国のような#9

 それでは、今回も引き続き、関東鉄道常総線水海道車両基地イベントからお届けします。

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 写真は、蓄電池箱(写真)。6Vのバッテリー、恐らく鉛蓄電池を4個直列で、24Vを得ています。つまり、トラックやバスなどの大型自動車と同じ電圧です。ディーゼルエンジンといい、電池の電圧といい、恐らくエンジン直結のオルタネーターで充電しているでしょうから、基本的には大型自動車の鉄道版と行った感じなのでしょう。新潟鐵工所の「軽快気動車」は、そうやって自動車の汎用品を使用して、価格面でも考えられているということでしょう。

 やはり、発火等のトラブルの多い部品ですので、消火器はそばにあります。そこも、注目です。

 それでは、次回をお楽しみに。

四国のような#8

 それでは、今回も引き続き、関東鉄道常総線水海道車両基地イベントからお届けします。

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 写真は、ATS車上子と思っていたら、説明によると列車選別車上子とのこと(写真)。快速運転がある常総線で、車両のデジタル装置から快速か普通かを送信すると、それに合わせ踏切等の動作が丁度良い時間になるように動作するとのこと。当然快速は列車速度が速いので、早めに動作する必要があり、これが装備されているようです。

 JRの車両でも、ICカードで車両データを入力し、運転管理を行っていることから、これらのシステムと組み合わせれば、保安装置は最適に動作すると思いますが、ただ実際、運転手はATSの奴隷ということでもあり、管理は非常に厳しそうです。

 それでは、次回をお楽しみに。

四国のような#7

 それでは、今回も引き続き、関東鉄道常総線水海道車両基地イベントからお届けします。

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 写真は、液体式変速機(トルクコンバーター)DB-115です(写真)。銘板などを見ると、少し年季の入ったもののようです。

 一般に、気動車の変速段は、変速1段、直結2段のものが多く、国鉄形はマスコンのノブを専用キーで手動で切替、その後JRが導入した気動車は自動切替式が増えています。この段数は、ハイパワー気動車として知られるJR東海のキハ85系及びキハ75系でも同じです。その上は、かつて「電化不要論」の論拠とされたJR北海道のキハ283系で、変速1段は同じですが直結は4段、高速性能は遙か上ですが、積雪時の微妙な制御にも対応していると考えられます。保守の問題はありますが、優れた車両ほど廃車が速いのは、何故でしょうか。

 それでは、次回をお楽しみに。

四国のような#6

 それでは、今回も引き続き関東鉄道常総線水海道車両基地イベントからお届けします。

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 写真は、液体式変速機(トルクコンバーター)(写真)。形式がTSCN-22-1607となっているようで、恐らく新潟鐵工所(現「新潟トランシス」)製ですが、開発には振興造機やダイハツも関与していました。国鉄時代からのものと、本質的には同じ筈です。ただ、今鉄道会社で人気なのはやはりコマツ製、JR東海のように贅沢出来ない会社はそのようです。新車輸出も出来そうですが、多くの国では日本の中古で十分なようです。

 それでは、次回をお楽しみに。

四国のような#5

 それでは、今回も引き続き、関東鉄道常総線水海道車両基地イベントからお届けします。

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 写真は、駆動用の、ディーゼルエンジン(写真)。新潟鐵工所、現「新潟トランシス」製のエンジン、形式名はDMF13HZ、排気量13リットルの横型6気筒過給器・インタークーラー装備のエンジンです。車なら「インタークーラーターボ」ですが、鉄道用ではこのような表記となります。

 気動車用のエンジンは、この後環境対応型のエンジンへと発展していくわけですが、機関車用はDD13のDMF31Sから、DE10後期のDML61ZBまで発展したものの、変速機、特にトルクコンバーターの発展が無く、結果現在ディーゼル機関車は電気式が主流です。国鉄時代は、DE50用の巨大エンジンDMP81Z(81リットルV16インタークーラーターボ、2000PS)の2台積みで大型トルクコンバーターを入れた、モンスターのようなディーゼル機関車も考えられていたようですが、電化の進展で開発も中止され、夢物語となっています。

 それでは、次回をお楽しみに。

四国のような#4

 それでは、今回も引き続き、関東鉄道常総線水海道車両基地イベントからお届けします。

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 写真は、整備工場の中にある、転車台(写真)。大きさは、ほぼ台車1個分で、車両の転向では無く、本台車と仮台車の交換で、本台車を台車工場に送り、仮台車に交換し車体を車体工場に送るためには、必要な装備です。

 ただ、水海道の工場は車体をクレーンで吊るので、交換は台車だけとも思われ、車両数からもジャッキで足りるのか。そんなことも考えます。

 それでは、次回をお楽しみに。

四国のような#3

 それでは、今回も引き続き、関東鉄道常総線水海道車両基地イベントからお届けします。

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 写真は、リフティングに使用されるキハ2302の動台車、NP128Dです(写真)。ボルスタレス台車、ダイレクトボディーマウント式の台車で、新潟トランシスの軽快気動車と同様の構造です。気動車では、よく見かける形です。

 これでも台車の強度は十分で、車体が軽くなっているのもありますが、十分なものです。バネ下重量軽減には資する形です。

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 向きを変えて(写真)。継手はカバーに覆われ細かく見えませんが、この部分にエンジン及び変速機からのプロペラシャフトが繋がれ、ここで車軸を通じ車輪に動力が伝えられます。

 ただ、この台車構造を旧東欧の技術者が見たら、きっと「これで壊れないのか?」と真顔で聞くでしょう。

 それでは、次回をお楽しみに。