Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

風雪に耐え#22

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 それでは、今回も引き続き、北海道の写真からお届けしたいと思います。

 写真は、国鉄士幌線(廃止)旧線、タウシュベツ橋梁です(写真)。糠平ダム建設で水没することになったため新線に切り替えられましたが、後に新線部分はバス代行となり、結局全線廃止されました。コンクリート橋の初期のもの、戦時設計でもあります。

 早ければ6月でも水没している年もありますが、昨年は7月でも見ることが可能でした。なお、側へ行く林道は未舗装、昔FF車で行った記憶もありますが、泥濘も酷くスタックの可能性も大で、なるべく対岸から見るようにしましょう。しかも橋は崩れかけているので、登るのは絶対に止めましょう。

 それでは、次回をお楽しみに。

風雪に耐え#21

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 それでは、今回も引き続き、北海道からの写真をお届けしたいと思います。

 写真は、三井芦別鉄道(廃止)炭山川橋梁を渡る姿で保存される、同鉄道DD501及び石炭車セキです(写真)。鉄道廃止後、夏の時期に橋梁上に引き出され、降雪前に地上に引き込まれます。

 橋梁としては普通のプレートガーダー橋で、橋自体には特徴はあまりありませんが、かつて運炭列車が走った場所ということが、分かる痕跡となっています。

 それでは、次回をお楽しみに。

風雪に耐え#20

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 それでは、今回も引き続き北海道の保存車両を見ていきたいと思います。

 写真は、国鉄相生線(廃止)北見相生駅跡の道の駅に保存される、キ703(写真)。見ただけでは、今は何か分かりませんが、これは「ジョルダン車」と呼ばれ、別名は「広幅雪かき車」、除雪車の一種です。「ラッセル車」同様、最初のメーカーがそのまま名につきます。

 一般に、旧式化した小型SLを改造して製造する除雪車、つまり蒸気動の除雪車です。

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 後方から見ると、その姿がよく分かります(写真)。ボイラと蒸気溜めがあり、それはSL特有のものです。

 今では全く見られない車両ですが、除雪技術の変遷の歴史を見ることが出来ます。

 それでは、次回をお楽しみに。

風雪に耐え#19

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 そろでは、今回も引き続き北海道の保存車両からお届けしたいと思います。

 写真は、国鉄湧網線(廃止)佐呂間駅跡に保存される、D51 565(写真)。安定した時期の製造で、「標準型」に分類されます。

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 キャブの様子(写真)。ややペイントロック気味なのと、やはり水面計等のガラスは割れ、公園保存の難しさが分かります。

 細かいことを言えばきりがありませんが、外観はそこそこの状態であり、永く残って欲しいと思います。

 それでは、次回をお楽しみに。

風雪に耐え#18

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 それでは、今回も引き続き北海道の保存車両をお届けしたいと思います。

 写真は、9600形49600です(写真)。401両目です。

 戦時には全国からかき集められ、多数満州方面へ出征した機関車で、北京市の「中国鉄道博物館」にも2輌保存車があります。

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 足回り(写真)。1D0のコンソリデーション、中国語では「協調形」と書かれます。因みに、D51等のミカドは、「天皇形」です。

 スポーク動輪、主連棒は第3動輪に繋がれ、この動輪はバランサーが大きく、主動輪であるのがわかります。

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 キャブ(写真)。ボイラの位置が高いのがキューロクの特徴ですが、焚き口は小さく、片手でチェーンを引き開ける形、片手スコップのみ使用可能です。

 やはり公園保存で、水面計等のガラスは駄目で、ちょっと残念です。

 それでは、次回をお楽しみに。

風雪に耐え#17

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 それでは、今回も引き続き、北海道の保存車両をお届けしたいと思います。

 写真は、旭川市内の市営施設内にある電車、旭川電気軌道1001です(写真)。半鋼製の電車で、引退後このような形で保存されています。豪雪地でのこの保存状態は、驚異的です。

 平日の昼間であれば、市営施設の管理者に頼むと、車内見学が出来ます。詳細な路線図もあり、研究が徹底しています。

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 その、運転台(写真)。当時の電車としては、こんな感じです。内装は木材が多用されます。

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 客室(写真)。床面はピカピカで、スリッパで入るべきかも知れません。確かに多少内装も傷みがありますが、保存年数から考え、凄いことです。熱意というか、何というか、思い入れがあるようです。

 冬にここに来たことはありませんが、冬囲いでもしているのでしょうか、本当に素晴らしい保存状態です。しかも、木材を多用した半鋼製なので、これは本当に驚きです。

 それでは、次回をお楽しみに。

風雪に耐え#16

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 それでは、今回も引き続き北海道の保存車両をお届けしたいと思います。

 写真は、「東川町郷土館」建物内に保存される、旭川電気軌道101です(写真)。建物の狭いスペースなので撮影は困難ですが、保存状態は完璧です。ただ、夏休みのオンシーズン以外は土日のみの開館で、訪問に制限があります。

 こういう場所の撮影は、超広角レンズで一枚か、デジカメ画像貼り合わせソフトが有効です。

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 運転台(写真)。旧式電車としては、計器は多い方です。

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 車内(写真)。半鋼製、木材も多用されています。モケットに綻びもありません。

 本当に美しい半鋼製電車で、屋内保存がやはり大きいです。このまま、保存して欲しいと思います。

 それでは、次回をお楽しみに。

風雪に耐え#15

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 それでは、今回も引き続き、北海道ネタをお届けしたいと思います。

 写真は、国鉄・JR深名線(廃止)の、第3雨竜川橋梁です(写真)。

 普通のトラス橋のようですが、何故有名なのか、ご存じでしょうか。

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 橋の、橋台部(写真)。トラス橋の先は、桁橋(ガーダー橋)になっています。恐らく上路式プレートガーダー橋と思われます。

 戦前の架橋時に、ここもカムイコタンらしく、困難な工事であったのを、青年技師が指揮をして架橋に成功しましたが、その作業用足場が撤去する際に崩れ、その技師を川が飲み込んでしまったそうです。小説「塩狩峠」のような話です。

 しかし、その橋は、数十年後に鉄道廃止で無用となるとは、さぞ無念だったことでしょう。今では橋と、慰霊碑しか残っていません。

 それでは、次回をお楽しみに。

風雪に耐え#14

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 それでは、今回も引き続き北海道の保存車両をお届けしたいと思います。

 写真は、三菱美唄鉄道(廃止)2です(写真)。東明駅跡に保存されます。

 鉄道省4110形で、板谷峠や肥薩峠で使用された機関車です。

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 足回り(写真)。小径の動輪が5つ並ぶ、0E0の軸配置、これからも急勾配用であることが分かります。

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 キャブ(写真)。小さな焚き口に、中程度のボイラ、急勾配用としては思ったほど大きくないボイラです。左機関士ですが、通常は後向き使用、進行方向は逆です。

 称号改正前のSLは、大正末期以前であり、残っているだけで貴重です。動態化は無理ですが、当時の記憶となります。

 それでは、次回をお楽しみに。

風雪に耐え#13

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 それでは、今回も引き続き北海道の保存車両をお届けしたいと思います。

 国鉄万字線(廃止)朝日駅跡は、駅舎とホームの一部、及びこの車両、B20 1が保存されます(写真)。

 B20形は戦時設計の簡易入換機、飽和蒸気式(通常のSLは過熱蒸気式)で蒸気ブレーキと、本当に簡易な戦時設計車です。

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 キャブ(写真)。当時の一般的なSLと比べても装置が少なく、正に戦時設計という感じがします。まるで、明治期の輸入機関車並みの装備です。

 同型機も京都鉄道博物館の20号機のみ残り、他は現存しません。残念です。

 それでは、次回をお楽しみに。