Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

帰郷

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 それでは、今回は下松市の保存SLを見ていきたいと思います。

 下松市笠戸島の宿泊施設駐車場に、D51 592が保存されます(写真)。同じ下松市の、日立製作所笠戸工場にて製造された機関車、一時九州に移転するも最後は本州に戻り、廃車後生誕地に近いこの場所にて保存されます。

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 その、走り装置(写真)。シリンダーの前後運動はダイヤモンドヘッドと主連棒で回転運動となり、主動輪である第3動輪を回転、そこから連結棒で他の動輪に力が伝わります。その上部がシリンダーの前進後退を調整する部分で、逆転機を回転させ切り替わり、進角が調整出来ます。

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 その心臓部の、ダイヤモンドヘッドのアップ(写真)。これだけの装置で、回転運動が発生するのは摩訶不思議です。これを発明した人は、やはり凄いです。

 日本の近代SLは、ワルシャート式と呼ばれる装置を採用しており、D51も正にそのとおり、これもその1輌です。今でこそ色々な技術がありますが、ちょっと前にはこれしか機関が無く、このサイズに当時の技術が収まったのは、それもまた技術史に残ることです。まだまだ外燃式も発展の余地があったという人もいますが、残念ながら現在は主流では無く、内燃式や電気式が主流です。しかし、歴史的価値として、これらの機械が後の世に残ることは、大切なことだと思います。

 それでは、次回をお楽しみに。