それでは、今回も引き続き、JR東日本長野車両センターのイベントからお届けします。
長野は、揺り籠でもあり、墓場でもあります。昨年最期を迎えるため長野にやって来た、485系「リゾートエクスプレスゆう」です(写真)。永く水戸地区での団臨に使用されたようですが、遂に最期を迎えました。
その中間車、サロ485-1の、台車(写真)。種車のサロ481 1000番代のもの、TR69Hと思われます。軸箱支持は国鉄伝統のウイングバネペデスタル式、大型のボルスタアンカが装備されています。
編成の他の車両は、183・189系を改造しており、微妙に異なりますが、車体を含め大半は新製であり、あまり種車の面影を残していません。かつ、交流機器を装備したことから485系を名乗りますが、一般形の485系とはあまり共通点はありません。
しかし、団臨が余剰客車から、このような専用の編成(当時は「ジョイフルトレイン」と呼ばれた)を経て、現在の「四季島」「瑞風」といったクルーズトレインへの発展の過程を物語る、重要な役割を果たした車両と言えます。今後は引退の一方ですが、歴史に残る車両であることは間違いありません。
それでは、次回をお楽しみに。