Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

三線軌条#3

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 それでは、今回も引き続き、秋田車両センターイベントからお届けします。

 写真は、バラスト運搬用の業務用貨車、ホキ1444です(写真)。ホッパ車、散布装置も装備されます。

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 1位側の台車(写真)。ボギー車で、板バネを反対に合わせ、それに心皿を載せた形の台車です。旧式の貨車の台車によく見られる構造です。なお、バラスト散布側には排障器が装備されます。

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 2位側の台車(写真)。こちらも同様、対称になっています。

 バラスト交換時には何両も並べて、一気にザザーと降ろします。ただそれを目にすることはあまりなく、仮にあっても夜間、保線作業で行われます。

 それでは、次回をお楽しみに。

三線軌条#2

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 それでは、今回も引き続き、JR東日本秋田車両センターのイベントからお届けします。

 ED75 767の隣は、EF81 136です(写真)。交流電車の郡山入場の介添え役として、連結器が双頭連結器、またブレーキホースやジャンパ栓が輻輳しています。

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 1位側の台車(写真)。DT138、ステップが組み込まれます。軸箱支持は、特徴的なものです。

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 中間台車(写真)。DT139、左右にもずれることの出来る構造になっています。

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 2位側の台車(写真)。DT138、対称となっています。

 EF65に交流変換装置を装備したような形となり、設計は標準的でしたが、当時の交流電機に比較すると交流区間での性能が平凡で、交流機器増加で空転防止がEF65よりも簡易となるとのことで、粘着性の面では少々問題があったようですが、EF510が製造されるまで、EF80引退後唯一の両用電機となっていたようです。そのため、JR貨物が少数ながら、450番代、500番代を製造、輸送力を確保していました。

 現在では大量の廃車が発生しつつある同形式、如何に猫跨ぎしていたか、反省しきりです。

 それでは、次回をお楽しみに。

三線軌条#1

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 それでは、今回からはJR東日本秋田車両センター(旧称「南秋田電車区」)のイベントからお届けします。

 写真は、ED75 767です(写真)。ED75 700番代、ED79の改造種車でありますが、既にそれらは全機引退、JR貨物でも使用は無く、JR東日本に少数残るだけです。東北と言えばED75という時代もありましたが、それは既に過去のこととなっています。

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 1位側の台車(写真)。典型的な国鉄形ですが、軸箱支持は軸バネペデスタル式、ウイングバネにはなっていません。ブレーキシューは片持式では無く、両抱え式となっています。

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 2位側の台車(写真)。基本的には対称になっているはずです。手歯止めで固定されています。

 まだ出場間もないのか、塗装はピカピカで、足回りも美しく、教科書体で撮影出来た機関車です。ただ、非常線のテープは残念ですが、やはり悪戯防止からもやむを得ません。

 それでは、次回をお楽しみに。

基地の片隅で#3

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 それでは、今回はJR東海神領車両所イベント最終回です。

 写真は、主に特急「ワイドビューしなの」に使用される383系、海シンA202編成、こちら側はクハ383-2です(写真)。

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 写真は、その台車(写真)。コロ軸式の振り子装置が真中にあり、その前後が積層ゴム式の軸箱支持になっています。

 なお、383系は世界初の「自己操舵台車」を採用しており、前位側が柔構造、後位側が剛構造となっており、その微妙な違いが、何となく分かるような気がします。たかが電車の、たかが台車で、JR東海は凄いことをしていたことを、ご存じだったでしょうか。

 それでは、次回をお楽しみに。

基地の片隅で#2

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 それでは、今回も引き続き、神領車両所のイベントからお届けします。

 写真は、海シンB402編成、車両はクモハ313-1302です(写真)。JR東海電車の主力313系の神領所属2連バージョン、シートは転換クロス仕様ですが、車端はロングシート、しかしワンマン準備工のみで非ワンマン車です。

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 その、台車(写真)。ヨーダンパはありますが、基本はダイレクトボディーマウント式のボルスタレス台車、軸箱支持は積層ゴム式で、211系以来です。

 JR東海などは「バネ下重量軽減」のための、ボルスタレス主義の中心の一社でしたが、ボルスタ台車に戻す会社もあり、ボルスタレス台車は究極の台車では無いと、いう回答になっています。やはり、難しいところです。

 それでは、次回をお楽しみに。

基地の片隅で#1

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 それでは、今回からは、JR東海神領車両所のイベントからお届けします。

 このイベントは、ウォーキングの一部として開催されたもので、あくまで車両展示もその一部でしたが、明らかにウォーキングに参加していない、重量のある三脚で前方を占領する怪しげなファンが居座り、この部分だけ異様な雰囲気を醸し出していました。

 そんな中で行われた、撮影会です。写真中央は、在来線検測用車両の始まり、キヤ95、1とキサヤ94-1は見えませんが、キヤ95-101が顔を出しています(写真)。

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 その、台車(写真)。基本、キハ85系、キハ75系のシステムに準じているはずで、恐らく動台車、先頭側は排障器が装備されています。台車はボルスタレスで、ヨーダンパが入っています。軸箱支持は積層ゴム式、211系電車以来JR東海の一般形車両では、ほぼこの形です。

 やはりキサヤ94の台車、とりわけ検測用の中間台車は要注目で、特殊構造になっているはずですが、その辺は見ることが出来ませんでした。残念。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#27

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 それでは、永きに渡って連載した、長野総合車輌センターイベント最終回をお届けします。

 今日は、S108編成、クハE352-8の、連結器(写真)。こちら側は連結しないため貫通路は準備工、密着連結器の下には電連はありません。そのため、スカートが下部を覆っています。

 かつて特急「あずさ」を、E351系で統一する計画であったようですが、事故が多かったことで頓挫、結果主力はE257系で置き換え、不満の残る結果であったようですが、遂にその後継、E353系でこの春「かいじ」も含め統一されました。長年の懸案であったのでしょう。このまま、安定的に運用して欲しいです。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#26

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 それでは、今回も引き続き長野総合車輌センターイベントからお届けします。

 写真は、E353系S108編成、クハE352-8です(写真)。

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 同車の台車、TR265です(写真)。空気バネ振り子傾斜装置に支障しないよう、ヨーダンパの設置位置が特徴的です。コロ軸あるいはベアリングガイド振り子では、もっと工夫が必要でしょうが。ゴムカバー付きで、寒冷地対策も完璧です。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#25

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 それでは、今回も引き続き、JR東日本長野車両センターイベントからお届けします。

 写真は、クモユニ143-1です(写真)。所謂「山スカ色」で、中央線115系と同様の塗色です。しかし郵便荷物電車としての用途は廃止されているため、現在は牽引車、及び電車と機関車のブレーキ読み替えなどのため中間に連結される控車の任務が主です。

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 連結面(写真)。連結器は密着と柴田式の双頭連結器、左はジャンパ栓3つ、右にエアホース、及びコック付きの配管が3つ見えます。

 郵便荷物電車は、国鉄末期に鉄道による郵便輸送と鉄道小荷物が廃止となったことから用途廃止となり、多くは業務用車や牽引車などに使用されるようになりましたが、一部に旅客車クモハ123系に改造されたりしたものもあり、しかし一方クモユ143は製造後短期間で解体されたりと、運命はいろいろです。ただ連結する国鉄形電車も減少、今後の動向が注目される系列です。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#24

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 それでは、今回も引き続き、JR東日本長野車両センターイベントからお届けします。

 写真は、昨年引退した「リゾートエクスプレスゆう」の、連結面(写真)。密着連結器に、左右に金属のエアホース、その外側にジャンパ栓が各2つ装備されます。

 専用の電源車マニ50を介し非電化区間にも入線した同車、電源関連のケーブルを繋ぐジャンパ栓も必要で、恐らく牽引するディーゼル機関車とのブレーキ読み替えも必要、その対応でこれらの装備が用意されています。もう、それも残っていませんが。

 それでは、次回をお楽しみに。