Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

基地の片隅で#1

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 それでは、今回からは、JR東海神領車両所のイベントからお届けします。

 このイベントは、ウォーキングの一部として開催されたもので、あくまで車両展示もその一部でしたが、明らかにウォーキングに参加していない、重量のある三脚で前方を占領する怪しげなファンが居座り、この部分だけ異様な雰囲気を醸し出していました。

 そんな中で行われた、撮影会です。写真中央は、在来線検測用車両の始まり、キヤ95、1とキサヤ94-1は見えませんが、キヤ95-101が顔を出しています(写真)。

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 その、台車(写真)。基本、キハ85系、キハ75系のシステムに準じているはずで、恐らく動台車、先頭側は排障器が装備されています。台車はボルスタレスで、ヨーダンパが入っています。軸箱支持は積層ゴム式、211系電車以来JR東海の一般形車両では、ほぼこの形です。

 やはりキサヤ94の台車、とりわけ検測用の中間台車は要注目で、特殊構造になっているはずですが、その辺は見ることが出来ませんでした。残念。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#27

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 それでは、永きに渡って連載した、長野総合車輌センターイベント最終回をお届けします。

 今日は、S108編成、クハE352-8の、連結器(写真)。こちら側は連結しないため貫通路は準備工、密着連結器の下には電連はありません。そのため、スカートが下部を覆っています。

 かつて特急「あずさ」を、E351系で統一する計画であったようですが、事故が多かったことで頓挫、結果主力はE257系で置き換え、不満の残る結果であったようですが、遂にその後継、E353系でこの春「かいじ」も含め統一されました。長年の懸案であったのでしょう。このまま、安定的に運用して欲しいです。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#26

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 それでは、今回も引き続き長野総合車輌センターイベントからお届けします。

 写真は、E353系S108編成、クハE352-8です(写真)。

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 同車の台車、TR265です(写真)。空気バネ振り子傾斜装置に支障しないよう、ヨーダンパの設置位置が特徴的です。コロ軸あるいはベアリングガイド振り子では、もっと工夫が必要でしょうが。ゴムカバー付きで、寒冷地対策も完璧です。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#25

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 それでは、今回も引き続き、JR東日本長野車両センターイベントからお届けします。

 写真は、クモユニ143-1です(写真)。所謂「山スカ色」で、中央線115系と同様の塗色です。しかし郵便荷物電車としての用途は廃止されているため、現在は牽引車、及び電車と機関車のブレーキ読み替えなどのため中間に連結される控車の任務が主です。

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 連結面(写真)。連結器は密着と柴田式の双頭連結器、左はジャンパ栓3つ、右にエアホース、及びコック付きの配管が3つ見えます。

 郵便荷物電車は、国鉄末期に鉄道による郵便輸送と鉄道小荷物が廃止となったことから用途廃止となり、多くは業務用車や牽引車などに使用されるようになりましたが、一部に旅客車クモハ123系に改造されたりしたものもあり、しかし一方クモユ143は製造後短期間で解体されたりと、運命はいろいろです。ただ連結する国鉄形電車も減少、今後の動向が注目される系列です。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#24

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 それでは、今回も引き続き、JR東日本長野車両センターイベントからお届けします。

 写真は、昨年引退した「リゾートエクスプレスゆう」の、連結面(写真)。密着連結器に、左右に金属のエアホース、その外側にジャンパ栓が各2つ装備されます。

 専用の電源車マニ50を介し非電化区間にも入線した同車、電源関連のケーブルを繋ぐジャンパ栓も必要で、恐らく牽引するディーゼル機関車とのブレーキ読み替えも必要、その対応でこれらの装備が用意されています。もう、それも残っていませんが。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#23

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 それでは、今回も引き続き、JR東日本長野車両センターのイベントからお届けします。

 長野は、揺り籠でもあり、墓場でもあります。昨年最期を迎えるため長野にやって来た、485系「リゾートエクスプレスゆう」です(写真)。永く水戸地区での団臨に使用されたようですが、遂に最期を迎えました。

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 その中間車、サロ485-1の、台車(写真)。種車のサロ481 1000番代のもの、TR69Hと思われます。軸箱支持は国鉄伝統のウイングバネペデスタル式、大型のボルスタアンカが装備されています。

 編成の他の車両は、183・189系を改造しており、微妙に異なりますが、車体を含め大半は新製であり、あまり種車の面影を残していません。かつ、交流機器を装備したことから485系を名乗りますが、一般形の485系とはあまり共通点はありません。

 しかし、団臨が余剰客車から、このような専用の編成(当時は「ジョイフルトレイン」と呼ばれた)を経て、現在の「四季島」「瑞風」といったクルーズトレインへの発展の過程を物語る、重要な役割を果たした車両と言えます。今後は引退の一方ですが、歴史に残る車両であることは間違いありません。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#22

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 それでは、今回も引き続き、JR東日本長野車両センターイベントからお届けします。

 写真は、JR九州SL人吉」用の、制輪子(ブレーキシュー)(写真)。左が炭水車用、右が機関車用です。8620形のものです。

 このように、長野では他社の部品も受注しており、その辺でも無くてはならない場所となっています。今年は、鋳造工場も是非見て下さい。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#21

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 それでは、今回も引き続き、JR東日本長野車両センターのイベントからお届けします。

 写真は、鋳鉄製のブレーキ制輪子です(写真)。右がJR東海キハ85系用のもの、左が秩父鉄道用のものです。

 長野の鋳鉄工場もオートメーションが可能で、その見学は目を見張るものがあります。是非、この秋に見られると良いと思います。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#20

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 それでは、今回も引き続きJR東日本長野車両センターのイベントからお届けします。

 今回は、写真のうち黄色の部分がそうで、これはブレーキキャリパです(写真)。ディスクブレーキのディスクを、ブレーキパッドを介し挟み込む部品、この圧力で車輪を停止します。これが、交換等が簡易な構造で、環境対応型であると案内には書かれます。

 長野工場の時代から、鉄道用ブレーキパッドの工場があったようで、オートメーションラインの展示も昔はありましたが、現在も同じ形なのか。変更ならラインや形も変えねばならないし、そこは問題です。

 それでは、次回をお楽しみに。

揺り籠から#19

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 それでは、今回も引き続き、JR東日本長野車両センターのイベントからお届けします。

 写真は、牽引脚(写真)。台車の中心部で台車を固定し、牽引力を伝える装置です。従来は溶接で造られていましたが、強度の問題があり鋳造で造られるようになりました。

 長野車両センターには、長野工場の時代から各種の工場があり、鋳造の工場もその一つです。これもその鋳造工場で造られたもので、本当に何でも造ります。

 それでは、次回をお楽しみに。