Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

殺生

f:id:seichiro0:20170328204101j:plain

 それでは、今日は、「茨城交通」改め「ひたちなか海浜鉄道」の、旧車、「ケハ601」をお届けします。

 ケハ601は、コルゲート外板のセミステンレスボディの気動車茨城交通の意欲作でしたが、「ワンマン運転に対応していない」理由から、稼働機でありながら引退し、ダルマとなり現在に至ります(写真)。つまり、殺生をしました。

 経営的に苦しかった茨城交通の末期に、「売れるものは売る」方針から、ヘッドライトから吊り革まで、金目の部品は全て売ってしまい、一部は買い戻しましたが、大半は復元出来ないまま現在に至ります。

f:id:seichiro0:20170328204114j:plain

 車内(写真)。展示室となっており、パネルが設置されます。

 シートはロングシートですが、クッションはスポンジでは無く、藁です。

f:id:seichiro0:20170328204122j:plain

 キャブ(写真)。かなり復元されましたが、売値の何倍で買い戻す必要があり、完全には復元出来ません。

 一時の判断で、取り返しのつかないことを二度もしてしまった、同車の現在の姿。現在も走っていれば博物館級の価値があり、それが殺生で終わったのは残念です。こういう車両が二度と発生しないよう、願うのみです。

 それでは、次回をお楽しみに。