Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

隘路(2016.10.22)

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 それでは、今日は、現役の煉瓦アーチ橋をお届けします。

 佐賀県武雄市佐世保線の、国道35号線を跨ぐ橋梁(写真)。この橋を潜ると、国道は急カーブで西方に向かっています(写真)。本当は武雄から内陸に入り、大村を抜け長崎に入るルートが理想で、旧長崎街道、国道34号、長崎自動車道はそのとおり、九州新幹線長崎ルートもそう設計されていますが、100年以上前の土木技術ではそんなルートで鉄道を建設できず、結局早岐ルートで開業、後に山岳越えの少ない肥前鹿島ルートが本線となり、現在に至ります。つまり、この部分は、その頃の名残です。

 そのためこの部分は、国道の線形改良も出来ず、困難な隘路となっています。道路改良を行うには、おそらく線路下土手にボックスカルバートを入れる、という話になるのでしょうが、それだけのスペースを確保するのも困難な場所であり、実現には至っていません。当分は、この煉瓦アーチも、残り続けることでしょう。

 それでは、次回をお楽しみに。