Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

大正期まで#17

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 それでは、今回は、北海道連載最終回、根室本線旧線新内駅跡のSLホテルからお届けします。

 今回は、ナロネ22 153、半室は個室寝台です。

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 開放寝台室との間に喫煙室を入れ、ドアの向こうに広がるのは、通路両側に各3室、計6室の個室になっています(写真)。手前のパイプは耐寒設備用のもので、後にSLホテルになったときに追加された施設と思われ、喫煙室のシートの一部を支障しています。

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 個室寝台、昼の姿(写真)。専用座席車で、折り畳み式のテーブルもあります。足下にはヒーターも用意されます。

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 シート前方のアップ(写真)。左側に畳まれているのは、洗面台です。

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 背面には、写真のようなノブがあります(写真)。

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 ノブを「開」に回し、降ろすと、それは寝台となります(写真)。マットレスであり、上にシーツを敷き寝台となります。背後にはベッドライトもあります。部屋全体で一つの寝台であり、中の居住性はどうなのか。しかし使用出来るのは、一部のお金持ちか、でなければ海外旅行者程度で、利用は限定的、庶民には高嶺の花でした。

 「あさかぜ」専用車、全車個室寝台のナロネ20は、日車製の1,2、及び日立製の51の3両のみ、昭和50年代に引退し、現存しないのは残念。このような1人個室寝台と、2人個室寝台のみの車両、ぜひ見てみたかったですが、物心がつく前で、残念でした。

 それでは、次回をお楽しみに。