Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

山中の隘路#2

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 それでは、今日も引き続き、北陸本線旧ルートのトンネルを見ていきたいと思います。

 柳ヶ瀬トンネルを過ぎ、少し進むと、北陸自動車道が近づき、2車線のトンネルがあり、これが刀根トンネルです。

 そこを振り返り、小さな橋を渡り、少し進むと、写真のような石積みの古いトンネルが現れます(写真)。

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 同トンネルのアーチの要石には、「明治十四年」と刻印が入ります(写真)。

 このトンネルが「小刀根トンネル」、明治14年の姿を残す、貴重なトンネルです。

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 トンネルを抜け南側(写真)現在周辺は、個人所有地の畑のようです。通る人もほとんど無いようです。そのため、現在まで残ったようです。

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 出自の看板(写真)。同時期に、柳ヶ瀬トンネル、小刀根トンネル、刀根トンネル、曽々木トンネルが貫通し、敦賀までのルートが完成しましたが、柳ヶ瀬トンネルは改変、刀根トンネルは拡幅で姿を留めず、曽々木トンネルは消滅し、現存でかつ当時のままはこの小刀根トンネルのみとのことです。それほど、貴重なトンネルです。

 山中奥深く、高速の側とはいえ細い道で、しかも私有地に近いのは不安ですが、北側入口までは車で行けそうです。機会があれば、ぜひどうぞ。

 それでは、次回をお楽しみに。