Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

Sleepy#3

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 それでは、連載3回目は、世界初の寝台電車、581系からお届けします。

 車両数が膨大となるため、昼夜兼行の電車として開発された、581系。ボンネット部分に代わる機器室を運転室後方に設け、機器を収納しています。写真は、その先頭車、クハネ581-35です(写真)。419系、715系にも改造されなかった、生粋の先頭車です。「京都鉄道博物館」収蔵に当たり、JR更新色から国鉄色に復元、美しい姿を見せています。愛称表示も、昼の「みどり」ではなく、夜の「月光」です。

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 その、重要な、昼と夜の姿を、対面のボックスで示しています(写真)。手前は昼の姿の座席、奥は寝台で、下段は座面背面を引き出して寝台、中段及び上段は、屋根から開いて下ろし、セッティングされます。寝台はプルマン式A寝台と同じレール方向で、しかし三段で輸送力を確保しています。

 昼8時間走り、4時間で準備、夜8時間走り、4時間でまた準備、昼と夜両用出来るメリットはありました。関西発九州方面に使用され、その増備、及び上野~青森間には50Hz60Hz両用の583系が使用され、機器を床下に設置し2ボックス増えたクハネ583も製造されました。

 現在は、JR東日本秋田車両センターに、1編成6輌のみ、現役車があります。大派閥を誇った485系さえ、定期運用の無い現状であり、当然と言えば当然ですが、残念です。

 それでは、次回をお楽しみに。