Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

純国産技術です。

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 それでは、今日は、日本初の鉄道隧道です。正確には、日本人の技術のみで掘った初の隧道です。

 浜大津から山科へ少し行ったところ、則ち「逢坂山」に、その隧道はあります(写真)。「旧逢坂山隧道」です。現在は鉄道のルート変更で使用されず、並行するトンネル共々京大の地震研究施設となっています。

 現在の、コンクリートで固められたトンネルと比べ、石積みで少しクラシカルなトンネルですが、一体どこがそんなに凄いのでしょうか。

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 トンネルのポータル上部に掲げられた、扁額(写真)。「楽成頼功」と揮毫され、時の太政大臣三条実美によるものです。大体昔のトンネルには、必ずあります。

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 そのトンネルが鉄道記念物であることを示す標柱(写真)。鉄道においても、記念すべき施設であることが分かります。

 同隧道は、明治11年に着工し、明治13年に貫通した、純国産技術で掘ったトンネルです。生野銀山の技術者たちが、ノミやツルハシの人力のみで掘ったトンネルだそうです。このトンネルから、青函トンネルユーロトンネルといった、世界的レベルに達した日本の隧道技術が続いています。我が国が誇るべき技術でしょう。

 それでは、次回をお楽しみに。