Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

揺り籠から#3

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 それでは、今回も引き続き、JR東日本長野車輌センターからお届けします。

 写真は、DD16 11(写真)。初期形のDD51が、機関をDML61Zに載せ替えになって余剰となったDML61Sをデチューンし、簡易線用に製造されたディーゼル機関車です。うち4両は前後にラッセルヘッドを装備し、DD16 300番代となりましたが、これらも含め全機引退、若桜鉄道で復活を目指している1両があります。

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 セミセンターキャブである同機の、機関側の動台車(写真)。軸箱支持は国鉄伝統のウイングバネペデスタル式、ブレーキのエアシリンダー等目立つ部品があります。

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 キャブ側の動台車(写真)。こちらも、基本的には同じです。

 同機関もインタークーラー等を増強し、チューンアップすればDE10並の出力となるところ、あえてデチューンし軽量化を目指し、機関車としては成功し、C12、C56を追い立てるのには成功しました。しかしこれらの線での客貨混合列車は無くなってしまい、結果旅客専用の気動車で用が足りるようになり、長命にはなりませんでした。ただ、動力近代化の動きからも必要な機関車であり、除雪モーターカーが一般的となるまでは簡易線の除雪も受け持つ、そういう機関車であったことから、記録されるべき機関車でしょう。

 それでは、次回をお楽しみに。