それでは、今日は、現存する数少ない「郵便車」をお届けしたいと思います。
近代日本で、鉄道と共に全国規模に拡大した、郵便。しかし、現在の道路網の発展に伴い、トラック輸送に取って代わられ、現在は廃止となっています。
その名残を伝える、中央郵政研修所(国立市)にて保存される、オユ10 2555(写真)。隅田川貨物駅から、東北本線を経由し、遙か北海道まで運用に就いた、郵便客車です。引退し、保存されます。
先ずは、デッキから見学します(写真)。郵便荷物車は、編成の端に連結されるため、緩急車の機能もあります。
続いて、郵袋室(写真)。専用ドアがあり、郵便局からの郵袋を積み込む場所です。
区分室(写真)。開封した郵袋の中身の郵便物を、区分整理する場所です。
冷水器(写真)。後はトイレ、反対は喫煙席(休憩場所)で、奥にはもう一つの郵袋室があります。
奥の部屋には、郵便車、郵便電車の写真が多数あり、製造から僅か数年で解体された、クモユ143の写真もありました。
今後道路網が後退することは無く、鉄道で郵便を輸送するという時代が再び来る可能性は低いですが、過去の記録として保存されるのは良いことです。その時代に思いを馳せることができます。
それでは、次回をお楽しみに。