Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

貴重なイベント#4

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 それでは、今回も引き続き名鉄のイベント関連をお届けします。

 名鉄資料館に入ります。入って、先ず最初に見たいのは、7000系「パノラマカー」の、特急エンブレム(写真)。デビュー時の愛称、「Phoenix」の刻印も入ります。

 茶や紺や黒の車両たちの間に、黄金の特急エンブレムを掲出し、全身真っ赤な電車が入線したら、どう思うでしょうか。正確にはあの赤は「スカーレット」という名の赤で(Gone With The Wind!)、恐ろしく衝撃的なのが分かるでしょう。もう少し英語が定着した時代なら、そのまま「フェニックス」だったでしょうが、当時は結局「パノラマカー」と呼ぶしかありませんでした。でも、結局名鉄は全ての電車にスカーレットを塗り、イメージカラーが出来ました。

 後にその位置には、逆富士型の本式方向幕が装備され、分からなくなってしまいましたが、これがオリジナルのエンブレムです。値段は、つきません。

 それでは、次回をお楽しみに。

貴重なイベント#3

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 それでは、今回は、名鉄のイベント関連をお届けします。

 3つ目が、メイン会場で、可児市内の「名鉄資料館」です。「日本ライン今渡」から歩くこと20分以上、夏の時期で、大変でした。他の会場を捨て車か、あるいは駅からタクシーが快適です。

 資料館には貴重な資料が並びますが、先ずは外から。おそらく高速形パノラマカー7500系用の台車、住金(住友金属、現在の「新日鉄住金」)FS355Aです(写真)。奥にも台車は並びますが、写真と記録がきちんとしておらず、掲載を断念しました。

 揺れ枕梁が台車上を渡り、心皿の無い、車体側の空気バネのダイレクトマウント構造が特徴、高速車両用のものです。ボルスタレス台車のボディーマウントの原形のようです。

 私鉄で、台車を見て、「FS~」と書かれていれば、間違いなく住友金属の台車です。戦前以来の鉄道用台車の名門、時代に適した台車を現在も製造しています。

 それでは、次回をお楽しみに。

貴重なイベント#2

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 それでは、今回も引き続き、名鉄のイベント関連をお届けしたいと思います。

 名鉄電気機関車は、EL120が新製され、、デキ400形、デキ600形が全廃になったのは記憶に新しいところですが、それより古いはずのデキ300形は、牽引車代用で現在も残っているのはご存じでしょうか。

 この日は、三柿野で、犬山検車区で使用されていたデキ305が、展示されていました(写真)。セミセンターキャブ、箱形ではありません。

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 運転台(写真)。インパネが更新されているらしく、本線走行機能が残っています。左右が入れ替わる以外は、現在走る電車と大差ありません。

 しかし、同形で現存するのは舞木のみで、同機には車籍が無く、本線走行は不可能です。正直地元名鉄ファンも来ていなかった、この貴重なイベントが最期だったのか。現況は「私鉄車両編成表」にも載っていません。

 それでは、次回をお楽しみに。

貴重なイベント#1

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 それでは、今日は、名鉄のイベントからお届けしたいと思います。

 名鉄は、一般向けの「電車まつり」のようなことはあまりしませんが、毎年8月頃にいくつかの会場に分かれイベントを行うことがあります。今回は、そんなイベントからです。名古屋市地下鉄鶴舞線、及び名鉄犬山線相直20周年記念でした。

 柏森1番線は、通常昼間、鶴舞線乗り入れ用車両の100系か200系が停まっています。今回は、その運転台が公開されていました。車両は100系、モ242でした(注:200系は215Fのみ)。

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 その、運転台(写真)。中央の速度計の回りには、ATC速度信号が入っており、鶴舞線では最高85キロなのが分かります。他2ハンドルの運転機器で、左マスコン、右ブレーキです。他計器機器がありますが、ブレーキハンドルは外され、操作は勿論厳禁です。

 鶴舞線では名古屋市は置き換えを進めていますが、名鉄は既存編成のVVVF化を進めており、まだ当分新車は入れないようです。最終的にはホームドア設置の方向で進むはずですが、どう対応するつもりなのでしょうか。名鉄編成はATO装備が可能なのでしょうか?

 それでは、次回をお楽しみに。

保存状態良好#7

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 それでは、今日は、新潟交通(鉄道廃止)月潟最終回です。

 今日は、モハ11、旅客電車です。いわゆる「日車標準車体」と呼ばれるもので、旧式な電車の足回りを再利用して、新しい車体を載せた、リサイクル電車です。

 よく見ると、普通の電車ですが、足回りは戦前式のイコライザー台車を使用しており、かなり古いことが分かります。

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 車内(写真)。現在走る電車と、冷房が無いことを除けばほぼ同じで、リノリウム張りの床です。

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 運転台(写真)。ワンマン運転にも対応しているようで、開放式のキャブです。

 これらの電車が走ることはもうありませんが、末永く保存されるよう願うのみです。

 それでは、次回をお楽しみに。

保存状態良好#6

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 それでは、今回も引き続き新潟交通(鉄道廃止)月潟からお届けします。

 キ116を後押しするのは、モニ51(写真)。半鋼製の荷物電車でした。

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 モニ51の、運転台(写真)。少し古い、インパネも無く、計器も僅かな運転台です。

 荷物電車としての必要が無くなってからは、専らキ116の後押し専門となっていたようです。内部は木材が多用され、荷物スペースになっていました。

 それでは、次回をお楽しみに。

保存状態良好#5

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 それでは、今日は、「新潟交通」(鉄道廃止)の、保存車両をお届けします。

 新潟市南区、旧月潟村月潟駅跡に、新潟交通の車両が3両保存されています。

 今回取り上げるのは、ラッセル車、キ116です(写真)。おそらく国鉄キ100形の払い下げを受けたもので、初期のキ100形です。

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 車内構造(写真)。前方運転台には、3脚の椅子があり、ここで運転指示、羽根の開閉を行っていたようです。手前床には、エアタンクが幾つもあり、こらが羽根の動力源です。

 キ100形は、SL時代のラッセル車、後からSLが押すことを前提に設計されており、ディーゼル機関車DD15やDE15、DD16が装備されると使われなくなり、払い下げられたりしたものも多いですが、廃車も多いようです。現存はそれほど多くなく、期間限定でも内部を公開する車両は殆ど無く、この写真は貴重です。

 それでは、次回をお楽しみに。

保存状態良好#4

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 それでは、今日は、引き続き「蒲原鉄道」(鉄道廃止)の保存車両をお届けします。

 写真の凸型電機は、ED1です(写真)。貨物用の電気機関車でした。

 階段があるので、中に入ります。

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 キャブ(写真)。運転装置は、兼用では無く、前後計2か所にあります。マスコンブレーキ弁ハンドブレーキ、簡単な計器とスイッチ多数が並びます。これも、木材が多用されています。

 最後の五泉~村松間も廃止となり、個人が田んぼに設置した保存施設も無くなってしまい、寂しい限りですが、残る車両は状態が良好なものが多く、良い感じです。これからも、永く残って欲しいです。

 それでは、次回をお楽しみに。

保存状態良好#3

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 それでは、今回は、引き続き「蒲原鉄道」(鉄道廃止)の保存車両を紹介したいと思います。

 加茂市の、冬はスキー場、夏はフラワーガーデンとなる場所の、保存2両目は、モハ61です(写真)。

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 車内の様子(写真)。側面は金属とプラスチック、鋼材の部分が増えましたが、まだ床は木材、「半鋼製」です。しかし何処にも綻びが無く、状態は素晴らしいです。

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 運転台(写真)。独立した半室運転台となり、ガラスの仕切りが入ります。運転台のインパネも、少々少ないですが、今走っていても不思議無い程度です。

 本当に、雪害も、塩害も無く、腐朽も傷みも殆ど見られず、まるで魔法のように状態が良いです。保存する人の思いが詰まっています。

 それでは、次回をお楽しみに。

保存状態良好#2

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 それでは、今回は、引き続き蒲原鉄道をお届けしたいと思います。

 蒲原鉄道は、起点が五泉で、かつての終点は、加茂でした。以降、部分廃止で村松まで縮小し、結局鉄道は廃止となりました。

 その、加茂市内にある、スキー場、夏はフラワーガーデンとなる場所に、蒲原鉄道の車両が3両展示されます。

 その1両が、木造電車、モハ1です(写真)。冬にもシートを掛けず、雪の水分や融雪剤の害もあろうに、ほぼ塗装補修のみで維持されているようで、車体の大半が木製であることもあり、驚異的です。

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 車内(写真)。床の木材や、シートのモケットに至るまで綻びも無く、これは賞賛されます。

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 運転台(写真)。マスコンエアブレーキ、後付けのインパネが目立ちます。右手奥には、ワンマン放送用の装置も追加されています。

 雪国であり、多くは屋根を設け、そうでなければ冬囲いをするところ、それもなしにこの状態で維持出来るのは、「熱意」などと軽々しく言ってはいけない「情熱」を感じます。このまま、今後も維持して欲しいですね。

 それでは、次回をお楽しみに。